ネットワークエンジニアになろう! > HSRPを究める > HSRP を究める - 実践編(15) 設定用コマンド(1)

この記事は、改訂&リニューアルして『P はプロトコルのP - HSRP を究める』へ移転しました。

HSRP を究める - 実践編(15) 設定用コマンド(1)

HSRP 関連のコマンド一覧です。


    standby ip
    standby name
    standby preemp
    standby preempt delay minimum
    standby preempt dealy reload



[no] standby [Group Number] ip [IP Address] [Secondary]

Standby Group のバーチャルIP アドレスを設定します。
IOS version 10.0 から使用可能です。

    Group Number
    Standby Group 番号。0から255まで指定できます。
    指定しない場合、0が選択されます。
    IOS version 10.3 から、Group 番号を指定できるようになりました。
    IOS version 12.3(4)T からサポートされるHSRP version 2 を使用する場合は、0から4095まで指定できます。

    IP Address
    Standby Group のバーチャルIP アドレス

    Sencondary
    [IP Address] で設定したバーチャルIP アドレスが、Secondary アドレスであること意味します。
    IOS version 11.1 から指定可能になりました。

コマンドの先頭にno を付けると、設定を削除できます。


[no] standby [Group Number] name [Group Name]

Standby Group に設定する名前を指定します。
IOS version 12.0(2)T から使用可能です。

    Group Number
    Standby Group 番号。0から255まで指定できます。
    指定しない場合、0が選択されます。
    IOS version 10.3 から、Group 番号を指定できるようになりました。
    IOS version 12.3(4)T からサポートされるHSRP version 2 を使用する場合は、0から4095まで指定できます。

    Group Name
    Standby Group の名前。
    半角で101文字までです。
    英数字と、? 以外の記号 -=\`!@#$%^&*()_+|~[]{};':",./<> が、使用できます。

コマンドの先頭にno を付けると、設定を削除できます。


[no] standby [Group Number] preempt

Preempt を有効にします。
IOS version 11.3 から使用可能です。

    Group Number
    Standby Group 番号。0から255まで指定できます。
    指定しない場合、0が選択されます。
    IOS version 10.3 から、Group 番号を指定できるようになりました。
    IOS version 12.3(4)T からサポートされるHSRP version 2 を使用する場合は、0から4095まで指定できます。

コマンドの先頭にno を付けると、設定を削除できます。

以前は、Preempt の設定も同時に行うこともできましたが、IOS version 12.2 からは、別なコマンドになりました。

    例:standby 10 priority 105 preempt

※ preempt delay minumum / reload/ sync コマンドも一括で実行可能です。

    例:standby 30 preempt delay minimum 10 reload 30 sync 30


[no] standby [Group Number] preempt delay minimum [Value]

インターフェイスがアップしてから、Preempt によりActive Router に切り替わるまでの時間を調整できます。

IOS version 12.0(2)T から使用可能です。

    Group Number
    Standby Group 番号。0から255まで指定できます。
    指定しない場合、0が選択されます。
    IOS version 12.3(4)T からサポートされるHSRP version 2 を使用する場合は、0から4095まで指定できます。

    Value
    Preempt が働くまでの間隔を秒数で指定します。
    0から3600で指定可能です。

コマンドの先頭にno を付けると、設定を削除できます。

Cisco のConfiguration Guide には、「ルータが起動してからの秒数」と、間違いではありませんが、すべてを説明しきれていません。
起動直後にインターフェイスがアップした時にも、この値は有効ですが、実際にはshutdown していたインターフェイスをno shutdown してアップしたときにも有効です。

Preempt を遅らせることで、ルーティングプロトコルのコンバージェンスが完了するまでに、Active Router となってしまうことを回避できます。


※ preempt delay minumum / reload/ sync コマンドも一括で実行可能です。

    例:standby 30 preempt delay minimum 10 reload 30 sync 30


[no] standby [Group Number] preempt dealy reload [value]

インターフェイスがアップしてから、Preempt によりActive Router に切り替わるまでの時間を調整できます。
ルータが起動後、最初にインターフェイスがアップしたときのみ有効です。

IOS version 12.2 から使用可能です。

    Group Number
    Standby Group 番号。0から255まで指定できます。
    指定しない場合、0が選択されます。
    IOS version 12.3(4)T からサポートされるHSRP version 2 を使用する場合は、0から4095まで指定できます。

    Value
    Preempt が働くまでの間隔を秒数で指定します。
    0から3600で指定可能です。

コマンドの先頭にno を付けると、設定を削除できます。

Preempt を遅らせることで、ルーティングプロトコルのコンバージェンスが完了するまでに、Active Router となってしまうことを回避できます。

※ preempt delay minumum / reload/ sync コマンドも一括で実行可能です。

    例:standby 30 preempt delay minimum 10 reload 30 sync 30



HSRP を究める (1) はじめに
HSRP を究める (2) バーチャルルータ
HSRP を究める (3) バーチャルルターのアドレス
HSRP を究める (4) Hello の交換
HSRP を究める (5) HSRP のパケットフォーマット
HSRP を究める (6) HSRP メッセージの種類
HSRP を究める (7) HSRP のTimer
HSRP を究める (8) HSRP ステート(State)
HSRP を究める (9) Gratuitous ARP
HSRP を究める(10) Preempt
HSRP を究める(11) Standby Delay コマンド
HSRP を究める(12) Interface Tracking
HSRP を究める(13) BIA (Burnt In Address)
HSRP を究める(14) Authentication
HSRP を究める(15) ICMP Redirect
HSRP を究める(16) ICMP Redirect との協調動作

HSRP を究める - 実践編(1) HSRP を設定する前の状況を確認する
HSRP を究める - 実践編(2) Standby Group をつくる
HSRP を究める - 実践編(3) Active Router に障害を発生させてみる(1)
HSRP を究める - 実践編 (4) Preempt とプライオリティを設定する
HSRP を究める - 実践編 (5) Active Router に障害を発生させてみる(2)
HSRP を究める - 実践編 (6) Interface Tracking
HSRP を究める - 実践編 (7) Timer を変更する
HSRP を究める - 実践編 (8) Standby Group に参加するルータの認証
HSRP を究める - 実践編 (9) Standby Group を追加する
HSRP を究める - 実践編(10) Active Router に障害を発生させてみる(3)
HSRP を究める - 実践編(11) Standby Group に名前を付ける
HSRP を究める - 実践編(12) ICMP Redirect(1)Active Router
HSRP を究める - 実践編(13) ICMP Redirect(2)Passive Router
HSRP を究める - 実践編(14) ICMP Redirect(1)Unknown Router
HSRP を究める - 実践編(15) 設定用コマンド(1)
HSRP を究める - 実践編(16) 設定用コマンド(2)
HSRP を究める - 実践編(17) 設定用コマンド(3)
HSRP を究める - 実践編(18) 設定用コマンド(4)
HSRP を究める - 実践編(19) 設定用コマンド(5)
HSRP を究める - 実践編(20) show コマンド

HSRP を究める - 応用編(1) 複数のインターフェイスをトラッキングする(1)
HSRP を究める - 応用編(2) 複数のインターフェイスをトラッキングする(2)
HSRP を究める - 応用編(3) IP の経路情報 をトラッキングする(1)
HSRP を究める - 応用編(4) 異なる種類のObject をトラッキングする
HSRP を究める - 応用編(5) 特定のIP アドレスへの到達性をトラッキングする
HSRP を究める - 応用編(6) トラッキング対象のObject に重み付けをする
HSRP を究める - 応用編(7) HSRP version 2
HSRP を究める - 応用編(8) HSRP version 2 のパケットフォーマット
HSRP を究める - 応用編(9) HSRP version 2 (2)


ネットワークエンジニアになろう!のトップページへ戻る
サイト内検索
無料メールマガジン「英語でネットワークエンジニア」
マニュアルやRFCを読むのに必要なのは、高度な文法知識ではなく語彙力です。毎回一単語、例文と解説に技術情報を併せてお届けします. (マガジンID:0000181633)
メールアドレス:
Powered by
This website is powered by Movable Type 3.2 Smartnetworks.jp.