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Link Aggregation - リンク/ポートを束ねるということ

Link Aggregation - リンク/ポートを束ねる

Cisco のCatalyst シリーズでは、Ethernet ポートを束ねる機能(Link Aggregation) をEtherChannel (イーサーチャネル) と呼んでいます。

この名称は、Kalpana (現在はCisco)により1996年に商標登録されたものです。
Kalpana は、LAN スイッチの黎明期に誕生したメーカで、Ethernet ポートに初めてFull Duplex 機能を実装した会社でもあります。

通信機器市場に占めるCisco のシェアから、Ethernet ポートを束ねる事をChanneling(チャネリング)と呼ぶのが一般的です。
しかし、ポート(リンク)を束ねる事をチャネルと呼ぶのは、実際にはCisco くらいで、メーカ毎に様々な呼び方があります。

Foundry Networks ----- Trunk Link、Link Aggregation
Extreme Networks ----- Load-Sharing、Link Aggregation
Cisco Systems -------- EtherChannel、Link-Bunlding(CRS-1)
Enterasys Networks --- Trunk、Link Aggregation
アライドテレシス ----- ポートトランキング
アラクサラ ----------- リンクアグリゲーション
日立電線 ------------- Link Aggregation


一昔前は、ポート(リンク)を束ねることを、Trunking(トランキング)と呼ぶのが一般的でした。
Trunk は、「幹」という意味の英単語で、複数のポートを束ねて太いリンクを提供する機能の名称としては妥当です。

しかし、IEEE 802.1Q で、複数VLAN を束ねるポートのことをTrunk Port と呼ぶようになると、面倒な事になりました。
単にTrunk といっても、ポートを束ねる機能のことなのか、VLAN を束ねたポートのことなのか分かりません。

2000年にIEEE 802.3ad が公開され、Link Aggregation (リンク集約) という言葉が徐々に広まりつつあります。


IEEE 802.3ad では、ルータ・スイッチ同士で情報を交換することで、自動的にLink Aggregation を実現するためのプロトコルも定義されています。
LACP (Link Aggregation Control Protocol) です。

以前は、メーカ毎に独自のプロトコルが存在し、メーカ間の互換性はありませんでしたが、
最近はLACP を実装している機器も増え、異なるメーカ同士でLink Aggregation が実現可能になりました。

これまでCisco では、PAgP (Port Aggregation Protocol) という独自プロトコルを用いていましたが、最上位機種であるCRS-1 では、PAgP を実装しておらず、LACP のみをサポートしています。

世の中の流れは、着実にLACP に向いて流れているようです。


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